日頃私たちは、単に難しいと思って来た哲学者たちの「考え方」精神に触れる事により解りやすく創造の世界と未来に展開する会にしたい。前年の日本編に引き続き、それぞれ、オーソリティである講師の方々を迎え、興味深く開催。 20世紀の思想を考える 二十世紀は資本主義とテクノロジー、そして破壊と繁栄が交錯する世紀であった。この破壊と繁栄がくり広げられる平面には名状しがたい「空虚」が広がっている。二十世紀の思想家たちはこの空虚に挑んだといえよう。彼らの知の闘いは、決してリアルの審級や自己の同一性を安易に求めるのではなく、この空虚がいたるところに噴出し、われわれの生に浸透してくる世界の現場を見つめることから始まっている。 ここではベンヤミン、クリスティ、フーコー、ボードリヤールという、それぞれに異なる解読格子を通じて、この世界の現場に走った亀裂や断層の様態を探ってみたい。すなわち「歴史」の時間の崩れのなかに出現する神話、市民社会と双数をなす「戦争」のもう一つの顔、「人間」というファンタスマゴリー、そして「アメリカ」の有限性と世界という無限との葛藤について考えてみたいのである。 講師:内田隆三 1949年大阪府生まれ。京都大学文学部哲学科卒業。東京大学大学院総合文化研究所教授。専攻は社会理論、現代社会論。著書に、「消費社会と権力」「社会記 序」「ミシェル・フーコー」「テレビCMを読み解く」「探偵小説の社会学」「柳田国男と事件の記録」「国土論」など多数。 |
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2004年7月9日(fri) 19:00〜21:00 ■歴史の天使、あるいは ワルター・ベンヤミン の遊歩術を考える Walter Benjamin 1892-1940 第二次大戦下、亡命の途中に死んでいったベンヤミンのパリ・パサージュ論を読みながら、歴史の時間と神話の時間との交錯について考える。 講師=内田隆三 |
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2004年9月17日(fri) 19:00〜21:00 ■戦争とミステリー、あるいは アガサ・クリスティの推理小説を考える Agatha Christie 1890-1976 第一次大戦の未曾有の経験を背景に生み落とされた殺人ミステリー。クリスティが試みた推理小説と市民社会の不気味なリミットについて考える。 講師=内田隆三 |
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2004年10月15日(fri) 19:00〜21:00 ■人間の終焉、あるいは ミシェル・フーコーの古学を考える Michel Foucault 1926-1984 長い冷戦の時代、フーコーが残した人間への問い、真理への問い。彼の考古学がひらいた不思議なトポスのありようについて考える。 講師=内田隆三 |
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2004年12月10日(fri) 19:00〜21:00 ■アメリカの有限性、あるいは ジャン・ボードリヤールの社会学を考える Jean Baudrillard 1929- 現代社会のシステムが分泌しつづける透明な悪。ボードリヤールの試みを批判的媒介にして9・11テロが照射するアメリカの意味について考える。 講師=内田隆三 |
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■入会金 3,000円(初年度のみ) ■参加費 7,000円 ■振込先:三井住友銀行 青山支店 [普]1033281 名義:ワタリウム美術館 |
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■ ワタリウム美術館 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-7-6 Tel.03−3402−3001 Fax.03−3405−7714 email:official@watarium.co.jp |
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