lectures / workshop
現代アートは、『今をどう生きるか』という問いから始まります。
かつて、現実生活からのがれて、山で一人籠って制作した絵画を鑑賞する時代と、厳しい毎日に追われている現代人が作品に感動する時代とは、明らかに違うものになっています。

ワタリウム美術館は、展覧会に関係した講演会やワークショップだけでなくテーマ別の研究会、講演会、ワークショップを年間で行っていきます。他分野の専門家たちから多くの幅広い知識と考え方を学んでいきながら、新たな現代アートとの接点を探ります。
2002-200320042005-2006
アート的旅行学
アートを軸として、旅のベテラン講師の方々を招き、講演会と限定した人数で、講師と旅を楽しむ、そんな会を新しく催け、アートを楽しむ会です。

2004

アート的旅行学 第2回

未知への憧憬が、旅へと立たせ、素敵な旅が終わる頃、人生観まで変わってしまう。私たちは、いろいろな書物、かつての文人たちの紀行文を読むにつけても、旅の奇跡から、新しい人生を知るのです。

2年目を迎える2004年「アート的旅行学」は、ワタリウム美術館ならではの、花、月、そして風を詠いあげる新企画です。

例えば、花では西行を追う。月ではルナティックス空間を遊学します。まだ残っている日本の地域から、何かを見つけることができ、どのように接点出来るか。ワタリウム美術館では、あくまでも現代アートを軸として、旅のベテラン講師の方々をテーマごとに招き、講演会を催します。そして会員たちと、講師と一緒に旅を楽しむ「アート的旅行学2004」です。

講演会
2004年3月6日(sat)

■西行桜

西行と言えば、不朽の歌人。京都から吉野へと、草庵の生活のなかで、人生を詠い、桜の季節には必ずよみがえる旅のすがた。武士から法師となった心境をしのびながら、その足跡の今昔を語ってみたい。― 山桜咲きぬと聞きて見にゆかむ人をあらそふ心とどめて。(山家集)

講師=岡田喜秋
1926年東京生まれ。東北大学卒業。JTBに入社し、33歳から12年間「旅」編集長。
1983年から昨年まで横浜商科大学教授、紀行文学者。著書は50冊。

 
2004年4月10日(sat)、11日(sun)

■旅行京都・吉野
桜吹雪の下で、西行空間を訪ねる。

講師=岡田喜秋
1926年東京生まれ。東北大学卒業。JTBに入社し、33歳から12年間「旅」編集長。
1983年から昨年まで横浜商科大学教授、紀行文学者。著書は50冊。

 
2004年5月29日(sat)

■「満月」と「雲間の月」の美意識と、草庵・数寄屋の違い
数寄屋に至る過程として、書院座敷の美意識から、茶の湯の言葉をたどりながら、千利休の「わび」の美意識を垣間見ます。

講師=稲次敏郎
1924年京都生まれ。1947年東京美術学校図案科卒業。1988年「建屋と庭園に関する研究」にて日本デザイン学会賞受賞。1995年「建屋と庭園に関係研究」にて勝見勝賞受賞。2002年勲三等瑞宝賞叙勲。現在、東京芸術大学名誉教授。宝塚造形芸術大学名誉教授・理事。専攻 環境デザイン。著書に、『庭園倶楽部』など多数

 
2004年6月26日(sat)

■ルナティックス
月は自分では光らない。太陽に照らされ反射する。おまけに地球の影を体に受ける。
そのような月を重視して、古来、「月知学」というべき隔絶の知と美の系譜から出来上がってきた。そこに月神信仰からエリザベス朝に及び、ジプシーからデヴィット・ボウイに及ぶ系譜が生じた。しばし、「月に酔う者たち」の話に耽りたい。

講師=松岡正剛
1944年、京都市生まれ。編集工学研究所所長、帝塚山学院大学教授独自の方法的世界観を編集工学として確立、その研究成果を著作・映像・マルチメディア・インターネットなど斬新な手法で発表している。主な著書に、『ルナティックス』『花鳥風月の科学』『フラジャイル』『知の編集工学』『日本流』『山水思想』『遊学』ほか多数。

 
2004年7月31日(sat)

■月暦を知る
私達は太陽のリズムだけで成る太陽暦の時間を生きていますが、これに対し月のリズムから成る月の暦があります。分かりやすく言うと、私達の誕生日は太陽のリズムの日付けですが、もうひとつ月のリズムの誕生日を誰もがもっています。それを教えてくれるのが月暦(旧暦)ですが、この月暦は月と太陽の両方が分かるように作られています。月暦の成り立ちや有用性を学習しながら、ひいては月のもつ神秘性へと話は及びます。

講師=志賀 勝
1949年生まれ。日本読書新聞編集長を経て、著述業。月やシャーマニズムの研究家。
著書に、『人は月に生かされている』、『魔女の素顔』、『病気は怖くない』等があり、
毎年「月と季節の暦」を制作している。

旅行
2004年8月28日(sat)、29日(sun)

■京都・奈良 庭園研修旅行

講師=稲次敏郎

特典
■ワタリウム美術館の一般会員の待遇が 受けられます。
■ワタリウム美術館が発する、全てのいろいろなニュース、インフォメーションをお送りします。
■ワタリウム美術館の展覧会を 無料で御覧頂けます。
■ワタリウム美術館が催す、いろいろな会に割引で参加出来ます。

会費
■有効期間:2005年3月
■入会金10,000円(ワタリウム美術館サポート会員の方、アート的・旅行学ご継続の方は無料。ワタリウム美術館一般会員の方は半額)
■年会費 13,000円(旅行経費別途) 講演会6回 旅行2回
■振込先 住友銀行 青山支店(普)1033281 (名)ワタリウム美術館

お問合せ・お申込先
■ワタリウム美術館「アート的旅行学」事務局
 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-7-6
 Tel.03−3402−3001 Fax.03−3405−7714
 email:official@watarium.co.jp


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