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Rudolf Steiner Das Reich der Angeloi

 ルドルフ・シュタイナー(1861〜1925年)はゲーテ研究家、人智学の創始者、哲学者、そして教育者として日本でもよく知られています。今回の展覧会ではシュタイナーをさらに知るための3つのアプローチを用意しました。

 1つめは黒板ドローイングです。シュタイナーが農民や労働者、学者たちに向け行なった講義の際、内容を説明するために用いたものです。弟子たちは講義録とともに黒板の絵や文字も遺したいと考え、あらかじめ黒板に黒い紙を貼ってそれを保存するようになります。1919年から亡くなる1925年までの6年の間におよそ1000点の黒板ドローイングが遺されていますが、本展では晩年の24点を展示します。赤や黄色のチョークで力強く描かれたドローイングは時代を超えてさらに輝きを放ちます。近年、これらは"思考する絵"というアートの新しいフィールドとして世界で注目を集めています。

 2つめは、シュタイナーの建築とデザインです。1913年に着工され1922年に火災により消失した幻の建物「第一ゲーテアヌム」を300
余点のドキュメント写真や模型で、さらに日本で初めての公開となるウインドーのための習作ドローイングなども展示します。また、シュタイナー自身がデザインし現在も使用されている家具やランプ、それらのかたちの原点を見ることができる装飾品などさまざまなアイテムを展示し、思想から日常まで広がるシュタイナー哲学の実践を検証します。


 そして、3つめはスイス、ドルナッハの丘に現在も建つ「第二ゲーテアヌム」です。第二ゲーテアヌムとその周辺を坂口恭平(建築家・アーティスト)が表わしたジオラマ、鈴木理策(写真家)の写真作品、本展のために新たに撮り下ろした最新のハイヴィジョン映像などによりご覧いただきます。また注目のオラファー・エリアソン(アーティスト)もシュタイナー思想から大変影響を受けた一人ですが、ここではエリアソンのデザインによる『オロイド・ランプ』を展示します。

 



  portrait


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1861年2月27日 オーストリアのクライエヴェックに生まれる。
1882年 ウイーン工科大学(1879〜)卒業後、ゲーテの自然科学論文(特に色彩学)をキュルシュナー版として刊行。
1890年 - 97年 ワイマールで、ゲーテ・シラー文庫の学芸員としてゾフィー版ゲーテ全集の出版に携わる。
1897年 哲学上の主著『自由の哲学』を出版。
1899年−1904年 ヴィルヘルム・リープクネヒトの創設した労働者教養学校の講師。
1902年 秋、神智学協会ドイツ支部事務総長に任命。各支部の設立とヨーロッパ講演旅行。
1910 - 1913年 ミュンヘンにて四つの神秘劇の初演。
1912年 神智学協会から除名、人智学協会の設立。
1913年

バーゼル近郊ドルナッハにて、彼の設計によるゲーテアヌムの定礎式。
ゲーテアヌム内部の彫塑作品、天井絵、彫刻「人類の代表」。
1919年 シュトゥットガルトのヴァルドルフ・アストリア煙草工場労働者子弟のための学校設立。
シュタイナーは没するまで、その指導に当る。
1925年3月30日 スイス ドルナッハに没す。

   

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 黒板絵は描かれた日時が記されていてます。そこから講演録と照らし合わせ、自身が話した箇所を解説にしている。  

    angel 
  天使の国
 
  統一されていた天使の国の領域が、二つに分かれました。
  一方の天使の領域は高次の諸世界(黄)を志向し、
  もう一方は下方の深い諸世界を志向しています。

  1922年 5月26



人人も植物も状況次

ゲーテなら多分、こう言うでしょう。
――「私たちがある人を見るとします。その人は自分が無一物なのに、
たらふく御馳走を食べている人を目にして、
嫉妬のあまり青ざめた顔をしています。
ところが別の折には同じ人が誰かに平手打ちをくらい、
まっ赤になっています。
さて、ここにある2 枚の葉を見るときと、
同じ観点に立って、こう言えるでしょう。
あるときは青ざめ、別のときはまっ赤だったとしても、
それが二人の人のことではないように、葉も2 枚ではないのだ。
ただ1 枚の同じ葉が、あるときはここにいるし、
別なときは別のところにいる。」
これはゲーテにとっては、何も不思議なことではないのです。
人間もまた、あるところから別のところへ走っていくことができます。
皆さんがいろいろいなところで出会うからといって、
違う二人ではないのと同じです。

1922年9月30日

   左か右か

 

 ルドルフ・シュタイナーがデザインしたペンダント 
 銀製、アメジスト 6 . 7×8×1 c m  制作年不明


オズワルト・ドゥーバッハがデザインした椅子
   
 


 ゲーテアヌム/南側淡紅色ガラス窓アーシャ・ツルゲーネフによるエッチング

ゲーテアヌム/北側緑色ガラス窓中央のためのドローイング
紙に鉛筆 2 2×2 9 c m  1 9 1 3 -14 年
 

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3月23日(日) 18:00-20:00
オープニング記念レクチャー
[出演] ヴァルター・クーグラー 
ヴァルター・クーグラー Dr.Walter Kugler 1948年ドイツ、ランツフート生まれ。2000年〜2011年 ルドルフ・シュタイナー遺産管理協会所長。
本展の共同キュレイターであるクーグラー博士がシュタイナーの黒板絵や建築、デザインについて解説します。 「シュタイナーは、意識のさまざまな現象形態を考察するとき、目覚めの状態だけでなく、眠りと夢の状態にも注意を向けたが、さらに生物のさまざまな現象形態や形態に表れている生物の特性にも取り組んだ。そのように意識と生命と形態の三統一の観点が、シュタイナーの活動全体を貫いている。」(本展カタログより)

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3月28日(金) 19:00-21:00
シュタイナーの農業
[出演] ドニー・ピリオ

Denis Pilliaud 1950年フランス生まれ。ぽっこわぱ耕文舎主宰。NPO法人日本バイオダイナミック協会共同代表。
ドニー・ピリオ Denis Pilliaud 1950年フランス生まれ。ぽっこわぱ耕文舎主宰。NPO法人日本バイオダイナミック協会共同代表。 「シュタイナーの遺した農法(バイオダイナミック農法)の大きな特徴のひとつは作物の生命力を高めるために宇宙からの諸力を取り込んだ各種の「調剤」を使用することです。
(中略)チェルノブイリ原発事故後、このBD農法は、一般の有機農法に対しウランの量が1/3以下だったのです。」(本展カタログより)

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4月6日(日) 18:00〜20:00
アナキズムとアート
[対談] 高橋巌+坂口恭平

高橋巌 たかはしいわお 東京都生まれ。慶応義塾大学哲学科美学・美術史教授を経て、1985年5月より、日本人智学協会代表。
坂口恭平 さかぐち きょうへい 1978年熊本県生まれ。アーティスト・建築家・文筆家。
日本におけるシュタイナー研究の第一人者であり、本展のテキストの翻訳者でもある高橋巌氏と異色の建築家でありアーティスト、文筆家でもある坂口恭平の二人がシュタイナーから現代までのアナキズムとのさらなる役割と可能性について語ります。

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4月12日(土) 19:00-21:00
教育と医学から"社会芸術"を語る
[対談] 志水祥介+入間カイ

志水祥介 しみずしょうすけ 医師。アントロポゾフィー医学のダイナミズムを通して、現代臨床医学のさらなる拡張をも目指している。
入間カイ いるまかい 日本シュタイナー幼児教育協会代表。現在、那須みふじ幼稚園理事長・園長、ゲーテアヌム医学セクション
外部研究員。
シュタイナーは、社会は教育によって形成され、すべての社会問題は「医学的問題」だと
言った。両者をつなぐキーワードが「社会芸術」である。彼が重視した教育と医学の共同
作業の意味を、現在の日本の文脈のなかで見つめ直す。
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5月3日(土) 19:00-21:00  予約受付
ルドルフ・シュタイナーの音楽的衝動
[出演] シュテファン・ロンナー


シュテファン・ロンナー Stephan Ronner チューリッヒとシュトゥットガルトで音楽を学ぶ。1992年よりシュトゥットガルト・ヴァルドルフ
教育ゼミナールで音楽と音楽教育の講師を務める。


シュタイナーは音楽史のなかに人類の意識の進化を跡づけた。その視点はシュタイナー教育のなかで、子どもの発達に即した音楽教育として活かされ、さらには舞台芸術や作曲にも反映されている。シュタイナーが見ていた音楽の役割と可能性について、シュタイナー音楽論の第一人者であるシュテファン・ロンナーさんに語ってもらう。

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5月5日(月・祝) 19:00-21:00   予約受付
大都市で子どもであること ー保育者への挑戦
[出演] フランツィスカ・シュパーリンガー
フランツィスカ・シュパーリンガー Franziska Spalinger チューリッヒのルドルフ・シュタイナー幼稚園に勤務。AFAP(アントロポゾフィー教育アカデミー)で幼児教育の講義を担当し、国内外で講座・講演活動を行なっている。
大都会は多くの刺激、魅力、便利さを生活にもたらす一方で、過剰な情報や犯罪、生活リズムの乱れなどによって子ども時代を脅かしている。現代の子育てと保育にとって、シュタイナー教育はどのような支えを提供するのか? チューリッヒという大都市で幼児教育を実践してきたシュパーリンガーさんに語ってもらう。

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5月24日(土)19:00より
シュタイナー学校を体験して
[対談] 斎藤工+エリイ
斎藤工 さいとうたくみ 1981年東京都生まれ。俳優。
エリイ アーティスト、Chim↑Pomメンバー。

「シュタイナー学校では独自の教科として、「人間と動物」というのがあります。ノートを見ると人間の身体を月や太陽で表現しています。(斎藤)」小学校をシュタイナー教育の中で過ごした斎藤の経験をChim↑Pomのエリイがストレートな質問によってひもといていきます。

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7月11日 19時受付終了、21時追加
カールステン・ニコライによる
パフォーマンス 予約受付
カールステン・ニコライ 1965年、東ドイツのカール・マルクス・シュタット(現在のケムニッツ)生まれ。アーティスト、音楽家。
   
各回 1800円 
振込先:三井住友銀行 青山支店 (普)1033281( 名)ワタリウム美術館

お申込方法: 希望の回、お名前、参加人数、
       ご連 絡先(住所・電話番号・E-Mailアドレス又はFAX番号)
      を ご 記入の上、EMail:official@Watarium.co.jp
      または、FAX:03-3405-7714 までお送り下さい。
      ご予約は、ご入金をもって完了となります。

ワタリウム美術館受付にて事前にお支払い頂くか、上記口座へお振込下さい。
ご入金 確認後、期日迄に、受付票をお送りします。
なお 、同時に会費を上記の口座にお振込下さい。(定員になり次第〆切ります。)
*なお、ご入金後のお客様のご都合による払い戻しはできませんので、ご注意ください。
*お申込時点で日程が確定していないイベントにつきましては、
お申込のみをお送りください。後日、あらためて請求書を送らせて頂きます。

* 5月24日「シュタイナー学校を体験して」対談:斎藤 工 + エリイ は、お問い合せを多数いただき、抽選での予約受付となりました。
参加希望の方は、5月19日までにメールで 、「シュタイナー学校を体験して・抽選申込」と明記し、
お名前、人数、お電話番号を記入の上、 official@watarium.co.jp まで申し込んで下さい。
抽選結果は、5月20日にメールにてご連絡いたします。
 

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