30歳の写真家、齋藤陽道の初めての大掛かりな展覧会です。
齋藤は2008年ごろから写真に取組み、2010年には写真新世紀の優秀賞を受賞し、3.11以降さらに独自の世界観を発展させています。展覧会では、写真プリント160点、プロジェクーによるスライドショーで200余点の写真を一堂に展示します。
病気の人、障害を持つ人、ゲイやレズビアンなどマイノリティの方々のポートレイトを多く撮っている齋藤が常に感じ、心に問いかけていることがあるといいます。生きることに苦しさを感じてしまう現代にあって、齋藤はあやういがすぐそばに存在する「感動」を見つけ出し「それでも世界は黄金色」と私たちに語りかけます。そんな齋藤の写真は、アートの世界を飛び出し、時空も超え、もっと別な根源的な問題で私たちを強く引き付けます。なぜかその写真を見ると勇気が湧いてくるのです。 |