photo by Hal Reiff
この展覧会は、主に60年代の草間彌生のアートに着目したものです。 草間彌生は1957年に日本を離れ、シアトルを経由しニューヨークに活動の拠点を構えます。73年に帰国するまでの16年間には、ニューヨークだけでなくイタリア、ドイツ、オランダと精力的に作品を発表し、現在の多様な作品スタイルを生み出しました。 草間の作品とその姿勢は、多くのポップアーティスト、ミニマルアーティスト、パフォーミングアーティスとたちの活動と呼応し、彼らに大きな影響を与えました。 こうした初期の活動は海外の美術館によって、高く再評価され、2011年から2012年にかけて、ソフィア王妃芸術センター(マドリッド)を皮切りに、ポンピドゥーセンター(パリ)、テートモダン(ロンドン)、ホイットニー美術館(ニューヨーク)での欧米巡回展の重要なセクションとして展示されはじめています。 今回のワタリウム美術館での展覧会では、こうした貴重な映像作品を国内で初めて無修正オリジナルバージョンで上映します。その他、多くのドキュメントや草間自身によって語られたテキスト、立体作品、インスタレーションなども展示します。